まひる野 2017年12月詠草

2017.12.03 Sunday 22:11
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    「テレビを消した」塚田千束

    こんなにも重い頭をのせたまま白詰草は背筋を伸ばす
    転がつて跳んで走つて遠くから母に手を振る今日に手を振る
    泡ひとつ舌先で消え死ぬときもこれほど呆気ないなら良いな
    台風が来たらみんなで手を繋ぎ置いていかれぬやうにしなきやね
    強張つた声を背中で聞きながら弁当箱にご飯を詰めて
    ミサイルが落ちれば老いも疾病も関係ないねテレビを消した




    ***

    今月号は総括、といったかんじでした。
    一年間、ひとまず欠詠なしでがんばれました。よかった。


    批評のところで、とりあげていただけてじんわり。
    誰かが読んでくれているということがこんなに安心するとは。
    これからもがんばります。

    日常をそのまま描写するだけでなくそこにやはり詩をもちこみたいのですけれど
    そうするとどうも大袈裟というかわざとらしくなってしまって
    さてどうしたらいいのかなあというのを、次の一年の課題にしましょうか。


    ***

    良い歌がたくさんあって(さまきさんの連作、描写も雰囲気もテーマもすごくつぼにはまって大好きです)
    いろいろかきたいのですけど、また今度…
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    2017年11月読書録

    2017.11.26 Sunday 08:50
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      「宝石商リチャード氏の謎鑑定 祝福のペリドッド」 辻村七子 5冊目。リチャードの過去の話とか
      「猫が見ていた」 アンソロ 湊かなえのはエッセイなのかな。エアキャット微笑ましいー。加納さんは流行りのスマホゲームに絡めててほっこりでした。北村薫のはよくわからず。井上荒野の獰猛な気持ちの話はわかるようなもやもやが残るような…
      「櫻子さんの足元には死体が埋まっている 蝶の足跡」 太田紫織 櫻子さんご帰還。婆やさん大丈夫かな。

      「日本のもっとも美しい教会」 八木谷涼子 クラシックな教会からモダンなものまで、どれもすてき
      「かつては岸」 ポールユーン これすごくよかったー!! 架空の「ソラ島」を舞台に、失った人たち残された人たちの静かな悲しみと生活が書かれた短篇集。妻をなくした夫と娘がリゾート化におされて牧場を手放す中で、ふたりの気持ちのすれちがいや娘が出会った母と同じ服を着た女性の幻影のようなはなし、「わたしはクスノキの上」、孤児としてこの島にやってきて、病院の介護婦を務めながら昔一緒に育った男の子を探し続ける「そしてわたしたちはここに」が特に印象的でした
      「吉野朔実は本が大好き」 吉野朔実 本にまつわるエッセイ集。穂村さんや春日さんが頻回に登場してたのしい。どの本も読んでみたくなる、魅力いっぱいのエッセイでした
      「かつくら 2017年夏号」 麻耶さん、辻村七子さん、バチカンのインタビューが掲載されてました
      「今ごはん 昔ごはん」 松井今朝子 食べ物にまつわるエッセイ。京都出身の筆者なのでそちらの話がたのしい
      「バチカン奇跡調査官 ラプラスの悪魔」 藤木凛 降霊術のお話、ですが裏に渦巻く陰謀論がすごい
      「最後のおでん」 北大路公子 酒が好きで動物を愛す北国在住者のエッセイ。ふふっと笑える
      「かんたん可愛いもめんの着物」 君野倫子 着物と帯のあわせがとってもかわいい!!

      「レモンタルト」 長野まゆみ 長野さんの小説読むのたぶん初めてで(エッセイは読んでた)、え、え?って なった






      漫画
      フラジャイル 
      病理医が主人公という異色の漫画。ドラマもやってましたね。
      読み始めて、病理をきっかけに(あるいはそうじゃない相談事も)患者の全体像や治療・その後に迫るというなかなか壮大な話でした。どの話もとても面白くてすごい…
      というか、あの、胃がとてもいたくなるので、できれば自分の科はでてこないでほしーなーとこっそり願ってます。
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      2017年9月10月読書録

      2017.11.03 Friday 10:08
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        「じごくゆきっ」 桜庭一樹 短篇集。脂肪遊戯とか表題作とか、若い女の子の苦しみがグロテスク。
        「水晶のピラミッド」 島田荘司 アメリカとエジプトと、世界を飛び回り大活躍の御手洗さん。ピラミッドの話はえー?と思ってたら、あっさりとあれで、笑ってしまった。
        「七人の名探偵」 綾辻行人、有栖川有栖、麻耶雄嵩あたりにひかれて購入。アンソロ。メルカトルの新作が相変わらずのスピード感でうきうきしてしまいました。火村シリーズの短編も久しぶりかな?とおもったら、エアキャットもありましたね。
        「血の翳り」 西村寿行 46番目の密室冒頭で触れられていた話を読もうかな、と。ハードでした。
        「濱地健三郎の霊なる事件簿」 有栖川有栖 霊能探偵シリーズ。ほっこりしたりぞっとしたり。
        「UFO大通り」 島田荘司 中編ふたつ。傘を折る女は二時間ドラマ化されましたね。

        「母ではなく親になる」 山崎ナオコーラ 育児エッセイ、といっていいのか。共働きの家計や家庭での役割、フェミニンな男性を肯定する、といったあたりの話ですかね。
        「キネマ探偵カレイドミステリー」 斜線堂有紀 電撃大賞らしいんですけど、映画作品とミステリをからめてて面白かったです。続きが出てるみたいなので気になる。
        「眩暈」 島田荘司 すごかった…異常な雰囲気漂う手記からはじまり、占星術事件の話やどこから転落したかわからない死体など、本当にぐらぐらする話。でも御手洗が話しだすととたんに整合性を持ちだすから名探偵はすごい。

        「あるかしら書店」 ヨシタケシンスケ イラストエッセイ。本にまつわるあれこれで、おもしろい。
        「考えるマナー」 アンソロ。穂村弘めあてに読みました。町田康がロック。

        「李歐」 眤七亜“貌の殺し屋と失踪した母を探すうちに裏社会に足を踏み入れてしまう主人公の話。すごく面白い…!李歐がかっこいいです。「惚れたって言えよ」、「来いよ!」、千本の桜、などなど。口紅のところもすごかったし、裸足で登場するのとかたまらない。
        「神の時空 京の天命」 高田嵩史 シリーズ最終巻。

        「作家の犯行現場」 有栖川有栖 旅行エッセイかな。軍艦島からはじまり岡山、乱歩の家、京都清水などなど。
        「ロシア幽霊軍艦事件」 島田荘司 山の中に突然出現した軍艦とロシア兵たち、という不可思議な写真をめぐる話。


        映画
        「関ヶ原」 ドラマティックでした。

        漫画
        「BANANAFISH」 まだ途中ですが、おもしろい〜!!
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        まひる野 2017年11月詠草と感想

        2017.11.03 Friday 09:56
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          「炎天」 塚田千束

          湿り気をおびし地面に差し込めば爪の隙間が冷やされてゆく

          首筋に触るるほつれた髪を解き風は暑さを孕みて過ぐる

          ひとり歩む道だと知りて背は遠く波の狭間に見え隠れして

          炎天にもつれるやうに並びおり吾子はすつくとのびるひまわり

          焼かれゆく土は乾きて崩れ出すだれも迎えに来ない校庭

          化粧水ひたすコツトンふくらみて私を潤すためだけに来て


          ***

          11月集でした。来月になれば12月で、入会して一年になりますね。
          すこしは変われたのでしょうか。

          ***

          よく冷えたモルツを夜の耳に当つ抗議をじっと聴いてきた耳  広坂早苗

          自分の耳におつかれさま、というような気持ちなのかしら。
          ビールは舌で味わうものですけれど、こういういたわりかたもあるなあ、と。


          瞼を灼く晩夏のひかりこの夏の充たされざりし望みあまたに  柴田仁美

          あっという間に過ぎてきた夏を、目を閉じて思い返してみればできなかったことやりたかったこと
          やりそびれたことたくさんのことが思い浮かんでいくのでしょうか。


          腕まくりして腕を組むミサイルが飛んでくるとか言われましても  北山あさひ

          思ったよりJアラートの歌が少なかったとおもうけれど、来月はいっぱいありそう。


          祈りとは日々の行為のなかにある 床を磨けりこれは祈りだ
          白き我が家の天窓見上ぐれば、眩しい 底に立つが如くに  立花開




          ***

          まひる野北海道支部歌会が10月22日開催されました。
          愛知より広坂さんが、りとむより樋口さんが顔を出してくださって、お二人の意見にはっとさせられたり感心することばかり。
          北海道支部のみなさんもいつも和やかでやさしくて、ああ、ここに入ってよかったなあと思いながらの帰宅でした。

          春の歌会も参加できますように。


          ***


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          まひる野 2017年10月詠草

          2017.10.07 Saturday 19:38
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            「星々の夜」 塚田千束

            らふそくがひつそり灯る新生児微笑はただの反射と知るも
            君を抱き乗り込む舟はゆつくりと漕ぎ出す星を押し隠す夜
            まだどこか繋がつてゐるやうな気が振り払えずに倦んだ手のひら
            つくりものでもかまはない明るさがあふれるフアミリイポートレイトは
            繰り返す波に洗はれ砂浜に着きし人魚の骨かたましひ



            ***


            文章を織つたり練つたり捻つたり鴉も見たりしながら苦しむ /島田修三

            庭に鴉でも来てたのかしら。
            島田先生でも苦しむのかあ、と思えば、なんか、毎月頭を捻ってるこの身も救われるようです。

            篠先生の、一連がしみじみやさしい。

            炭酸水にあがる気泡のかずかずを見ているうちに死がやってくる /今井恵子

            炭酸の気泡って小さくてたくさんあって、縁をたどって浮かんでは消えていきますね。
            果てしないものに見えてもいつか気泡はしずまって、なんだか炭酸のぱちぱちした感覚も消えてしまう。
            死もそのくらい、おだやかで、静かなものであればいいのに。





            ぱらぱらとめくっていくと、病院の歌とか病の歌とか目について、なんともいえない心地になるのでした。
            日野原先生の歌もちょこちょこ見かけましたね。



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            うたつかい 2017年秋号

            2017.09.25 Monday 21:25
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              ティントリップ 塚田千束

              星くずを呑み込む棘がきらきらと刺さった喉で私は歌う

              かわいいと言ってほしくていつもより高いヒールを蹴り上げる朝

              痛みなどないように立つ背中から羽が零れて地面を埋めて

              花びらは芯を飾ってなほ紅くティントリップのどれもかわいい

              みずうみは溢れる夜は降り注ぐ君に手渡す花があるのだ


              ***

              田丸まひるさんの「ピース降る」を読んで、
              かわいいというのは強さになりうるのだと、
              濃い紅色の表紙のおんなのこたちの背中から勇気を貰えた気がして、
              なにか、この感情を形にとどめておきたくて編んだ連作でした。
              つまり真夜中のラブレター。

              ***

              題詠には
              決められたスカート丈でぶらんこを高く漕いでも空は遠くて

              を出しました。
              2011年の歌。


              ***

              いろいろあって疲れましたが、解放感です。

              また詠んでいきたいな。


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              2017年8月読書記録

              2017.09.04 Monday 21:42
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                「Pの密室」 島田荘司 鈴蘭事件、表題作とふたつの中編。「うん、ぼくはもういらないよ、お父さんもお母さんも。一人でやっていく」
                「溺れる人魚」 島田荘司 表題作が、あーこれは御手洗…!ってトリックでした。人魚兵器、光る耳の児は歴史ミステリ風味、海と毒薬は石岡君…と言う気持ちに。
                「御手洗潔傑作選」 島田荘司 数字錠、ギリシャの犬、山高帽のイカロス、IgE、SIVAD SELIMの流れを見て、さすがわかってる…と唸りました。御手洗のキャラがよくわかる。
                「黒い仏」 殊能将之 これありなの…??衝撃的。
                「美濃牛」 殊能将之 石動がんばる。
                「最後のディナー」 島田荘司 里美上京はちょっと切なくなりました。大根奇譚は意外な結末、表題作も面白かったです。
                「上高知の切り裂きジャック」 島田荘司 表題作と山手の幽霊。前者は死体が移動した??なんのために?? みたいなところ、後者は完全な密室と幽霊の関係。
                「石岡和己読本」 島田荘司 なんとなく借りたんですけど、インタビューが面白かったです。
                「宝石商リチャード氏の謎鑑定」 辻村七子 スリランカ系イギリス人のリチャードとバイトの正義が宝石にまつわる謎をときあかしていくミステリ風味の軽い読後感の小説。
                「宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る」 辻村七子 二冊目
                「宝石商リチャード氏の謎鑑定 天使のアクアマリン」 辻村七子 ヒロインかわいいけど影がうすい。
                「宝石商リチャード氏の謎鑑定 ラピスラズリの導き」 辻村七子 イギリスのお家騒動
                「御手洗潔の挨拶」 島田荘司 初期短篇集。数字錠、ギリシャの犬、疾走する死者(これびっくり)、紫電改研究保存会(奇想天外な行動の裏に隠された計画、といったかんじ)
                「進々堂世界一周 追憶のカシュガル」 島田荘司 世界放浪から帰ってきたばかりの御手洗が顔なじみの浪人生に喫茶店で思い出話をするという形式。ミステリというより世界の歴史、風土の謎、といったかんじ。
                「バチカン奇跡調査官 血と薔薇と吸血鬼」 藤木凛 吸血鬼事件を科学的に解明していく話
                「屋上の道化たち」 島田荘司 連続してとびおりがおこる屋上の謎を解く。公園行くたび思い出してしまう。
                「龍臥亭事件」 島田荘司 津山の事件を下敷きに書かれる連続殺人。石岡君がんばれ。

                「北のダンナと西のヨメ」 横山了一 県民性のちがいをコミカルに描いたコミックエッセィ。簡単に県をまたぐんだ!とか、「押ささる」のニュアンスとか、面白かったです。


                ご覧のとおり、島田荘司まつりです。

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                まひる野 2017年9月詠草

                2017.09.04 Monday 21:22
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                  「小鳥を飼ふ」 塚田千束

                  ぽつかりと小さき口を仰向かせこなぐすり待つ吾子の頤
                  舌に触れし後にはくりと口つぐみ薬袋のふち湿りゆく朝
                  絵に描きしやうな夏雲げんぢつはかうであらねばならぬならぬよ
                  わざとらしくくねつた板に爪を立て背中しならせよじ登る子ら
                  花の名を口ずさみ過ぐ通園路あのこもどのこもクロッカスらし
                  針を刺す刺される痛み知りながら正当性を振りかざす昼


                  ***

                  久々の月集でした。ありがとうございます。

                  ***


                  もう9月…!とびっくりしてます。
                  最近日常がばたばたしていて心が荒んでいます。私もタイスキ食べたい。


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                  2017年7月の読書録

                  2017.08.12 Saturday 22:59
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                    ミステリ読みたい周期みたいです。


                    「バチカン奇跡調査官 闇の黄金」 藤木稟
                    「赤に捧げる悪夢」 ミステリアンソロ お目当ては有栖川有栖の「砕けた叫び」、麻耶雄嵩「氷山の一角」

                    「幻坂」 有栖川有栖 大阪の坂にまつわる幻想短篇集。ずっと見守っていてくれたひとに別れをつげる「真言坂」、芭蕉の最後を書いた「枯野」が印象的でした
                    「水神」 麻生由美 今日われは君へかたむく自転する地球の春の上にかたむく
                    「御手洗潔のメロディ」 島田荘司 IgE、SIVAD SELIM、さらば遠い輝き、ボストン幽霊絵画事件収録。濃かった。
                    「御手洗潔のダンス」 島田荘司 山高帽のイカロス、ある騎士の物語、舞踏病、近況報告収録。御手洗につきあうのは三歳児をおいかけまわすようなものだなあと。
                    「ダ・ヴィンチ 2016年4月号」 火村ドラマ放映後で、有栖川先生特集でした。
                    「ダ・ヴィンチ 2016年6月号」 こっちは御手洗潔特集。星籠の海映画公開記念かな。

                    「一匙の海」 柳澤美晴 雨の朝どこへも行けるさびしさに傘はちいさく世界を弾く
                    「異邦の騎士」 島田荘司 サスペンス調でおもしろい!
                    「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」 島田荘司 こどもにやさしい御手洗。

                    「パラダイスィー8」 雪舟えま 愛たいとれいん、おやすみぼくの睡眠士、キッチン・ダンス、マジカル失恋給付金など収録。
                    「斜め屋敷の犯罪」 島田荘司 新本格!ってかんじ。しびれます。
                    「図書室で暮らしたい」 辻村深月 読書歴を知りたくて手に取ったのですが、子育ての話に手が止まった。

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                    「水神」

                    2017.08.07 Monday 15:02
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                      「水神」 麻生由美

                      「この世にいるところがなかったんです。」
                      「もともとないじゃないか。」


                      まひる野所属の歌人・麻生さんの第一歌集。
                      北山さんがとても良かったとおっしゃっていました。
                      紙上で拝見すると、抑えた筆致で隅々まで見つめているような方だなあと感じました。
                      2017年6月詠草の「花の洞」がとてもすきでした。


                      教壇に踏ん張つてゐる 眼の隅でさくら何やら満開らし

                      あかときにみつしり白い花あしびああまた春に入らねばならぬ

                      悲しくてとぢられぬ眼の幾千が見上げてをらむこの夜の闇

                      さうでせう成果は誰か出すでせうわたしといへば鼻がいたくて


                      物質に成れるわたくし一錠で止まつてしまふ落つる涙も

                      ゆづり葉にゆづりゆづりと乗りたまひいかなる貌の神やまします


                      今日われは君へかたむく自転する地球の春の上にかたむく



                      第一章は教員生活での経験、日々のこと、大震災のこと、そして、ご自身の発癌について。
                      教職と言うのは、大変なのだろうなあと教員の方の歌(歌人のなかで一番多い職業ってなにか知りませんけど、教員ってかなり多数を占めるのでは)を読むたびしみじみ思うのでした。
                      思春期のこどもと毎日接するって想像以上のえれるぎーが必要なのだろうな。
                      彼らの繊細な一面も、乱暴で残酷な一面も、どちらもびっくりさせられる。

                      政治的運動、デモかな、に参加している一連も、
                      不信感とか、自分の力の及ばない大きなものがなんだか愚かなことをしているようだと冷めた目線を感じる部分もありました。鼻がかゆくて、ってちょっと笑ってしまう。

                      手術、その後の放射線療法の一連も、自身の肉体的精神的辛さをとつとつと語るわけではなく、
                      薬一錠でとまってしまう涙だったり、そういう身体だったり、切り取られた癌の組織のゆくえをぼんやり思い描いてみたり、生の悲しみ苦しみから適度に距離をおいて詠んでいらっしゃるように感じました。

                      最後に引用した歌は、なんだか好きで。
                      地球は軸が傾いているから私たちみんな傾いているんですけれど、それを意識することはないですよね。
                      それがふと思い浮かんだのか、「きみ」に、「春の上」に、かたむいていくわたし、と自分の身体(意識?)がふわふわと拡大して薄くなっていくようなイメージが心地よいです。「春」というのもいいのかも。


                      二章以降、また折をみて書きたいです。
                      二章は四国巡礼のときのもの、三章はふるさとや自身をはぐくんできたものたちに目を向けている歌が多いようでした。







                      category: ├  短歌 | by:千束comments(0) | - | -

                      PR
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